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ダブルフォルト克服法 l トスを変えれば、ダブルフォルトは劇的になくなる

 2016/09/22 サーブ
この記事は約 5 分で読めます。 9,297 Views

テニスにおいて、最悪の失点方法ですよね。

ダブルスのノーアドバンテージ、団体戦のタイブレーク、ゲームポイントやセットポイントなど、ここは、サーブを入れたいと強く願うほど、ダブルフォルトが増えてしまう。

サーブの練習はしているけれど、改善できない、ダブルフォルトが怖くて、ファーストサーブが振り切れない等、悩みは尽きないことでしょう。

そんな悩みを解決する方法、それはとても簡単。

入った時とまったく同じ動作を繰り返せれば、また入る、そしてダブルフォルトはなくなるのです。

あたり前ですが、プロは動作に狂いがありません。つまり再現性を高めることが鍵なのです、その為に最も重要なのは、同じところに狂いなくトスをあげることです。

多くの方が、打つ動作にばかり気をとられがちです。

今回は、唯一自分から始められるショットであるサーブの、自らコントロール出来るトスアップの重要性をご説明します。

多くの方が見逃している、サーブに安定感を出す基本、初めの一歩「トス」のポイント4つを掴めば、あなたのダブルフォルトは劇的に少なくなります。

【ポイント1】 そのトス、やみくもに上げていませんか?まずは、目標を明確にしましょう。

(開始120秒~124秒まで)

良いトスとは、自分にとって最も良い打点で打てるトスのことです。
それでは、その理想の打点はどこでしょうか?まずは、その位置を確認しましょう。

サーブは頭上で放つショットのため、ストロークに比べ、打点がわかりにくい難点があります。そして、「だいたいこの辺りだろう。」とおろそかになりがちなのです。

動画のように、壁やフェンスを見つけて、どの位置であれば力が入るのか、高い打点なのか等、まずは自分にとって一番良い打点をしっかりと見極める練習をしてください。

そして、そこが、あなたにとってのトスの目標位置。そこ以外に上がったトスは打ってはいけません。

【ポイント2】 トスを上げる腕、真っ直ぐ伸びていますか?


(41秒~77秒まで)

トスを上げる腕の使い方は正しいでしょうか?
トスを上げる際、望ましい形は、肩から指先まで真っ直ぐ腕を伸ばすことです。

始めたばかりの人や、トスが安定しない多くの方が、ひじの曲げ伸ばし、手首の返しでトスをあげています。腕を真っ直ぐ伸ばしてトスをあげることを意識しましょう。

ありがちなのは、トスのイメージを上空にボールを「投げる」と考えている方です。
トスは投げるではなく、あげるです、イメージも大切にしながら、腕の使い方をマスターしましょう。

【ポイント3】 サーブの王様フェデラーを参考に、トスアップ、ボールを離すタイミングは顔より上がベスト!


(開始0秒~14秒まで)

こちらは、ロジャー・フェデラーのトスアップ動画、フェデラーといえば、特段高速ではないのに、ノータッチエースを奪える、サーブが武器です。その理由の一つにコースの打ち分けに際しトスがほぼ同じで、見分けがつかないことがあげられます。

寸分狂いなくあげられるトスをお手本に、まずはトスアップのボールリリースポイントを真似してみましょう。

ポイントは顔より上で離すこと。
初心者の方やうまくいかない方は、腹部の辺りからボールを投げると動作が大きくなり過ぎて、ボールを狙ったところにあげられなくなります。

イメージとしては、棚の上にそっと卵を置くように、力任せではなく繊細なタッチが重要なのです。

【ポイント4】 何をやってもうまくいかないなら、最後はこれ!目からうろこのドリンク投げ!コカコーラメソッド。


(開始14秒~75秒まで)

ボールの持ち方は、基本的にもちやすい、投げやすい持ち方で良いのですが、筆者の教えている生徒さんで、変な癖がついてしまい、指先まで力が入り過ぎてしまう方がまれにいます。

そんな方は思い切ってボールの持ち方から変えてみましょう。上記の3つのポイントで改善しない場合は、ボールの持ち方に原因があるのかも。思い切って根本から改善してみましょう。

そのお勧め方法がこちらで、「ドリンク投げ」とあるように、手をペットボトルや缶のドリンクを握るような形をつくってその上にボールをのせて、投げてみましょう。その名もコカコーラメソッド!

最初は、違和感がありますが、なれてくると余計な力が抜けて理想的なトスアップが出来ます。
この方法のポイントは、しばらく練習が必要なところですが、習得すればトスアップの悪い癖も解決できます。

まとめ

今回はトスアップのポイント4つをお伝えしましたが、4つ全て意識出来なくても、どれか一つでも取り入れられるとサーブは安定感を増し、ダブルフォルトが減るはずです。
まずは、自分にあった方法を見つけて、取り組んでください。

そして、最後に一つ。テニスのルールでは、トスは何度上げなおしてもかまいません。
あまりにも多すぎると、対戦相手は嫌な顔をするでしょうが、あなたが失格になることはありません。そう心に強くいい聞かせ、あなたにとって、理想的なトスがあがるまで忍耐強く待ちましょう。まずは練習から、その習慣をつけていけば、悪いトスと良いトスの区別がついてきます。

こうして、打たない勇気を持つことで、良いトスを見極められるようになり、結果ミスを軽減させることができるのです。

自分でコントロール出来るショットは唯一、その利点をしっかり活かして、ダブルフォルトゼロを目指しましょう。

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ライター紹介 ライター一覧

AIKO KASUMI愛甲霞

AIKO KASUMI愛甲霞

元プロテニスプレーヤー
横浜国立大学 教育学研究科 教育学修士 スポーツキャリアカウンセラー

東京都出身、6歳からテニスを始め、青山学院大学卒業後プロに転向、国内及び海外ツアーを転戦、自己最高国内ランキング30位、世界ランキング600位。
引退後、大学院にて健康スポーツ学を学ぶ。現在は指導の傍ら、選手マネージメントに携わり、スポーツ選手のキャリア支援を行っている。
その他、テニス雑誌での連載や、メディア出演など活動中。

ホームページアドレス
https://aiko-kasumi.net/
オフィシャルブログ
https://labola.jp/aikokasumi

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