【とにかく威力のあるボールを打ちたい人必見】ショットのスピードをアップする簡単な2つの方法 その2
前回の記事からの続きになります。前回、その1では軸の意識についてお話しました。
まだ読んでない方は、先にこちらから読んでみて下さい。
■軸を作るために重要なポイント■
①バランスを意識する。
↓
②バランスのために、頭部を動かさない。
↓
③頭部の固定のためにボールを凝視する
このような注意点がありました。
上半身に関しては、このチェックポイントでOK、体に軸をつくることがまずは重要です。
そして、軸を作ることができたら、今回のテーマである下半身の使い方をマスターしましょう。
Contents
スピードアップの簡単な方法その2地面を蹴って反発力を生み出す
「運動連鎖」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
人体はいくつもの関節で出来ており、運動を始めると別々の関節がお互いに作用して動き始めます。
そこで、ボールに最大の力を加えるために、複数の関節にたくみに、力を伝えて連鎖させていくことが必要になります。
イメージは「ムチ」です。
「ムチ」は握り手部分が太く、先にいくにしたがって細くなっています。そして、鞭を振った時、一番スピードが速い部分が先端部なのです。
これが、パワーを、持ち手部分(軸になるところ)から先端まで、連鎖させて伝える方法です。
つまり、テニスにおける運動連鎖のイメージとして、中心で生み出したパワーを末端まで運ぶという「鞭」に似た体の使い方が求められます。
そして、当然ながらパワーを生み出すためには、体にあるもっとも力の強い部分を使うべきです。
それが下半身。特に、太ももや臀部の力をボールに伝えることが出来れば、確実にスピードアップできるのです。言い換えると、全ての人が、自分のもっている下半身の力を、ボールにうまく伝えられていません。
下半身がうまく使えていない人の特徴は、
- 膝が曲がっていない
- スタンスが狭い
- 地面の反発が使えていない
この3点です。
当てはまっていると思う方は、改善することで、必ずショットのスピードがアップします。
ポイントの解説は、二人のやり取りからご覧ください。
【鬼コーチと生徒】簡単スピードアップのコツ 前回からの続き
【登場人物】
■コーチ
男性ベテラン鬼コーチ、コーチ業を始める前は、プロとして活動、タイトルをいくつも持っている。
■生徒
テニス暦7年、24歳男性、高校からテニスを始め、大学ではテニスサークルに入る。社会人になり、テニススクールに通い始める。テニススクールで出会った彼女と交際中。草トーナメントにも出場し始め更なるレベルアップを目指している。
スピードアップのためのポイントの続き…
ボールを見る。軸を作る。これらは基礎だ。しっかりとした基礎を身に着けたら、いよいよ、スピードボールを打つコツを教えよう。
・スタンスの幅が狭すぎたり、広すぎたりしないか確認
・確認の方法は、重いものを動かしてみる
・自分にあったスタンスを見つける
あなたに合ったスタンス幅はどのぐらい?
ボールを打つポジションに入った時、どれぐらいのスタンスで打とうとしているかね?
肩幅より少し広いくらいかなあ・・・。
君のスタンスはどうやら、少し狭いようだね。
あまり、意識したことがなかったけれど、狭いのかもしれません。じゃあ、早速広げます!
自分にあったスタンスを見つけなければいけないのだ。
自分にあったスタンスを見つけるために、メディスンボールを投げてみる。
どうやるんでしょう?
例えば、メディスンボール(重さのあるボール)を知ってるな?最近ではスクールに一つぐらいはあるだろう。
メディスンボールをより遠くまで飛ばしてみるんだ。 人は、負荷がかかると、最も力を発揮出来る体制を整える。
つまり、適切なスタンスや、体の使い方が出来ないと、腕の力だけでは重いボールは投げられないんだ。
それが理想のスタンスなんですね!
・膝を曲げること
・曲げるタイミングを意識すれば変わる
君の場合はスタンスが狭かったから、膝が曲がりにくかった。
でも、ボールのとろこまで走っていくので、膝を曲げるのって、なかなか難しいです・・・。
膝が曲がっていない人の(突っ立っている人の)特徴がある。
みな、ボールを打つ直前に膝を曲げようと考えているらしい。
ヒザを曲げるタイミングとは。
違うんですか?
走っていって、それまで高い位置にあった、重心を下げるのは一苦労だ。
じゃあ、ずっと曲げてるんですか?
そうだ。
そんな~無茶ですよ!
ヒザを伸ばしきらないだけで、準備が早くなる
ずっと直角にまげている・・ではなく、なるべく膝を伸ばしきらないことがポイントだ。
膝は曲げようと思って曲げると間に合わない。そして、伸ばしきった膝を曲げると、頭が動いて軸がぶれる。
よく見る光景で、ラリー中でも真っ直ぐ立っているプレーヤーがいる。テニスコートの中では常に屈んでいるような姿勢を作らなければいけない。
そう意識するだけで、自然と膝は曲がっているんだ。そして、準備が早くなるメリットもあるぞ。
僕、なんとなく~は得意なんですよ。低めに意識するだけでも変わりそうですもんね!
・地面の反発を利用する。
・陸上のクラウチングスタートの要領
・体重を移動させることでパワーを生み出す
・ジャンプしながら打つ
脚でパワーを生み出し、それをボールに乗せるためには?
ここまでの、軸の意識・低い重心は、全て脚のパワーをフルに使う準備なんだ。
それは、踏み込み足(クローズスタンスの場合)と逆の足(オープンスタンスの場合は踏み込み足)で地面を蹴ることだ!
ヒントは100メートル走にあった!?
陸上競技、100メートル走のスタート、選手はスターティングブロックと呼ばれる器具に足をセットしているだろう。
ブロックがなければ、一歩目が出ないです。蹴って反動つけてるんだから~。ん・・・?蹴って?!
これが、一瞬でパワーを発揮するコツなのだ。
それに、パワーを生み出すには、体を早く回転させるのかと・・・。
しかし、力を生み出すには足の裏で地面を蹴って、その勢いをボールに伝えなければいけない。
右足で地面を蹴って、左足に重心を移す。
考え方のポイントとして、パワーを伝える。パワー=体重だと思って欲しい。その体重を使ってボールに力を加える。
例えば右ききの人のフォアーハンドの場合(クローズスタンス)踏み込み足は左足。
しっかりと低い重心で力をためる。この時、体重は両足にかかっている。踏み込んでいない、右足で一気に地面を蹴るんだ。
そのままインパクトに。蹴った勢いで体重は踏み込み足の左足にかかる。(体重=パワーを地面の反発を使って前方に運ぶことが出来た証拠だ。)
うまく地面の反発が使えると、体重は軸足である踏み込み足にかかり、蹴った足は、力を発揮した後、地面から浮いていることもある。
右足で蹴って、左足に重心移す!
プロの選手になると、両足でジャンプしながら打てるようになる。エアーKもその打法だ。
反発が強すぎて、思わず飛んでしまうというところだ。
イメージとしては、インパクトの位置に向かって体を移動させる。その為に地面を蹴って力をもらう。
繰り返しになるが、ひざを曲げる→重心を落とす。これが出来れば、自然と下半身に力が入って、反発力が生み出せるぞ!
早速練習してきます!
まとめ 結論
今回はスピードボールを打つための下半身の使い方についてお伝えしました。重要なことは、「反動」を使うということです。
トレーニングによる、筋力の向上は常に必要ですが、スピードをアップさせる一番の秘訣は、体の使い方を改善する方法です。
下半身の使い方をマスターし、自分の体重を一度地面にぶつけ、その反動で戻ってきたパワーをボールにぶつけるのです。言葉で説明するのは、難しいのですが、ぐらぐらしない足元が出来上がれば、地面の反動も使えていると思います。
表現の違いはあるものの、ご自身の脚が踏ん張れているか、まずは、確認してみてください。下半身なので、今のスウィングを変えることもなく、意識すれば、威力が変わります。
うまく使えていなかった人が、改善できれば、それだけで、3割はショットの威力が増すことをお約束致します。是非、試してみてください。
でも、ショットの威力が増したようには感じないんですよね。早く2つ目のポイントを教えてください!