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【テニス新常識】プロが必ず行う、チューブを使用したウォームアップトレーニング

 2016/09/19 ウォームアップ パワーショット
この記事は約 6 分で読めます。 73,170 Views

本日は、
「テニスインナーマッスル・パワーショット」
について書きたいと思います。

もう少しサーブの威力を出したい…。
今より上達するには、どうしたらいいの…。

そう感じている方、フォームにばかり囚われていませんか?じつは、私が教えている生徒さんでも、パワーショットが打ちたいけど、年齢的、体力的に無理だろうと諦めている方がたくさんいます。

その多くの方が、ストロークのフォームを変えてみたり、グリップを変えたり・・・。はたまた、ラケットを買い換えるなど、試行錯誤されていました。では、なぜ色々試しても、ボールに威力を出すことが出来ないのでしょうか。

その原因は、大きく分けて3つ。

・体幹が弱く、軸を保てない
・体全体を上手に使えていない
・力任せに打とうとしている

などがあげられます。そして、この3つの課題は、たった一つの道具を使った、簡単なトレーニングで克服出来ます。それが、ゴムチューブを使ったトレーニングです。

トレーニングと聞くと、きつそうなイメージや筋骨隆々になるので?と心配されるかもしれませんが、そんなことはありません。テニスに必要なしなやか、かつ身軽に動ける体づくりには大きくて重い筋肉を鍛えるよりも、体内の深層部にある筋肉(インナーマッスル)に刺激を与え、細部に気を配ることが必要です。

早速、プロが必ず行う、パワーショットが打てるようになるチューブを使った、インナーマッスルトレーニングについて参考動画を交えて紹介してみたいと思います。

【マレー選手】 世界最高レベルのバックハンドを支えるチューブトレーニング

アンディ・マレーの世界最高レベルバックハンドは、手首のチューブトレーニングで作られる。

両手バックハンドが主流となっている男子テニス選手の中でも、随一の存在アンディ・マレーは、チューブトレーニングで、手首を鍛えています。

フォーム全体に意識はあるけれど、手首がうまく使えていない方は多く、そもそもストロークで手首に意識がないなんてこともしばしば・・・。最後にスナップを効かせることで、体の連動を起こし、ミスが少なく、正確にパワーショットが打てるようになります。

【シャラポワ選手】 ブレない軸を作るチューブトレーニング法

マリア・シャラポア、フォームを確認しながらチューブトレーニングで体の軸がぶれないようになる。

シャラポア選手は、テニスの動作をチューブで再現することで、ショットに必要な筋肉をトレーニングしています。下半身と上半身が上手く使えていない方にお勧め、実際と同じフォームで負荷をかけることにより、体の軸がぶれなくなります。

軸がしっかりしていなければ、どんなに力を入れても、ボールに威力を加えることが出来ません。難しいトレーニングは苦手・・・。という方には、シンプルにテニス動作に負荷をかけていくトレーニングがお勧めです。

【ナダル選手】フォアハンド強化、チューブトレーニング法

ラファエル・ナダル フォアーハンドのパワーショットはこうしてつくられる。

ラファエル・ナダル選手は、フォロースルー後の肘の使い方が独特な選手ですよね。ナダルのスウィングの特徴は前腕から手首にかけて大きなスナップを効かせてスピンショットを打てることです。

そのため、チューブを使い、肘を固定して、前腕のトレーニングをしっかりしています。また、肘から先以外の体を固定することで、インナーマッスル(深層部の筋肉)をしっかりと意識しています。大きな筋肉ではなく、小さな筋肉を鍛えることが、パワーショットへの近道です。

【ジョコビッチ選手】しなやかな体をつくり、怪我を予防するチューブトレーニング

USオープン10年連続ベスト4、怪我も予防できる、ノバク・ジョコビッチのインナーマッスルトレーニング

世界ランキング1位の、ノバク・ジョコビッチ選手は、怪我が少ないことでも有名。彼が試合を棄権している姿を、見たことがありませんよね。そのジョコビッチの練習前のウォームアップ映像では、入念にチューブトレーニングをしている姿が確認できます。

他のトレーニングに比べ、チューブトレーニングは怪我が少ないメリットがあります。(他のトレーニングは、トレーニングによる損傷が起こりえる)そして、彼のしなやかな体は、そのインナーマッスルの強さによるものです。

表面上の大きな筋肉だけを鍛えるのではなく、体の細部を意識することで、体のぶれをなくし、パワーショットが打てるのです。

トスアップが安定させ、サーブのミスを減らすチューブトレーニング法

サーブに関するチューブトレーニング、体に軸を意識する。重要なのはトスアップ時のブレを無くすこと。

こちらは、具体的な練習方法です。サーブのフォームをしっかり意識して、チューブを引きます。注目すべきは、トスアップ時のインナーマッスルを意識すること、腹筋だけのことではありません。

トスアップした手と踏み込み足に体重をしっかりのせて、ぶれないようにキープすること、体に一つの線が描けるような意識で行うことで、次の動作へのパワーを溜めることができるのです。

上半身だけじゃない、下半身の安定を身につけることで、パワーショットの源をつくる。

上半身をうまく使う為には、下半身の安定が必要不可欠!まずは、自分の最適なスタンスを見つけて、力が入るポジションを意識しましょう。

そして、動画のように、下半身トレーニングを行います。注目すべきは、頭がぶれないこと、この点を意識することで体幹トレーニングにつながります。バンドを足に巻くだけ、簡単な装備です!

とっても楽しい!チューブトレーニング方法のご紹介

チューブトレーニングの傑作!これは楽しそう。複合的トレーニング

色々なチューブトレーニングをご紹介しましたが、最後はこちら。チューブトレーニングをしながら、実際にボールも打ててしまいます。フットワークの初速(始めの一歩)が強化され、なおかつ、全身のトレーニングが可能です。

ご自分のスウィング全てに負荷をかけることで、パワーショットへの最も近道だといえます。これなら、トレーニングの知識がなくても、自身のスウィングのまま、トレーニングが出来るので、安心です。

そして、チューブに引き戻される負荷をかけることにより、自由の利かない体は最善のパフォーマンスをしようとします。その時、余計な力が排除され、理想的なフォームが出来上がるのです。

まとめ

いかがだったでしょうか?ゴムチューブを使用したトレーニング、興味を持って頂けましたでしょうか。普段からトレーニングを積んでいる、プロ選手達、元々の体格も良く、パワーも兼ねそろえています。その彼らも必ず行う、インナーマッスルトレーニング、上達を目指す私達も取り入れていきたいものです。

限られた、オンコート練習をより効率よくするためにも、場所を選ばないチューブトレーニングを自宅や練習前に行い、体の軸を強化しましょう。

見た目の筋肉にはほとんど影響しませんが、その劇的な効果に驚くことと思います。上達に限界を感じた時こそ、新しい試みが必要です。

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ライター紹介 ライター一覧

AIKO KASUMI愛甲霞

AIKO KASUMI愛甲霞

元プロテニスプレーヤー
横浜国立大学 教育学研究科 教育学修士 スポーツキャリアカウンセラー

東京都出身、6歳からテニスを始め、青山学院大学卒業後プロに転向、国内及び海外ツアーを転戦、自己最高国内ランキング30位、世界ランキング600位。
引退後、大学院にて健康スポーツ学を学ぶ。現在は指導の傍ら、選手マネージメントに携わり、スポーツ選手のキャリア支援を行っている。
その他、テニス雑誌での連載や、メディア出演など活動中。

ホームページアドレス
https://aiko-kasumi.net/
オフィシャルブログ
https://labola.jp/aikokasumi

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