【海外動画レッスン】トッププロのフットワークの秘密を公開!ラリーで負けないポジショニング術
突然ですが質問です、シングルスの試合中にストロークを打った後、どこで次のボールを待ちますか?
一般的なテニススクールでは、ボールを打った後はベースラインの真ん中へ戻るように教わる事が多いと思います。特に初心者のクラスのコーチはそのように教えます。テニススクールでは、次のボールを待つポジションをあまり詳しく教わらないかもしれませんが、実はとても大事なことなのです。
プロの選手たちはボールを打った後に真ん中に戻ることはしません。もっと効率的にコートをカバーする方法があるのです!
今回のレッスンでは、プロのように効率的に次のボールを追うためのフットワークを解説します。
動画:Tennis Footwork | Secrets of the Pros Revealed |
Contents
フットワークの効率化① クロスへ打った後に構える場所
皆さんは、ボールを打った後にベースラインの真ん中へ戻ってませんか? じつは、これでは相手の次のショットに効率よく追いつくことができません。
ボールを打った後に動くべき場所は、相手がショットを打つ場所によって変わります。たとえば、フォアハンドでクロスに打つときの例をみると、動画の中でコーチがフォアハンドをクロスへ打った後に、「緑色のコーンの近くで次のボールを構えるように」と指示しています。つまり、クロスに打ったあとに戻るべきは真ん中より、少し右側の位置なのです。
また、フォアハンドのクロスに打ったあと、相手はどこに打ってくるか考えてみてください。 下記の2パターン考えられると思います。
→相手はサイドラインの内側に打ってくるので、バックハンドのコート外へ振られることはない。
②クロス
→フォアハンド側のコート外に大きく振られる可能性がある。
この2つのパターンのうち、特に警戒しなければいけないのは、②のクロスです。相手がクロスに打ってきたときに、ベースラインの真ん中で構えてしまっていると、ワイドへ大きく振られたときに追いつけません。
動画の1:26のフェデラーを見てみると、クロスへフォアハンドを打った後、真ん中より少し右で次のボールを待っています。そのあとのジョコビッチも同じ動きをしているのがわかります。
▼②のクロスへのショットを警戒して、真ん中より少し右で構える。
バックハンドでも同じ動き方が使えます。バックハンドのクロスを打った後はベースラインの真ん中より少し左側で構えます。
自分の打ったボールがどれくらいワイドへ飛んだかで、構えるポジションを調整してください。あまり角度がつかなかったらセンター寄りで、大きくワイドへ飛んだらもっと外側で構えましょう。
このような動き方をすることによって、より短い時間で次のボールに追いつくことができるのです。
フットワークの効率化② ダウンザラインへ打った後に構える場所
次はダウンザラインへ打った後に次のボールを待つ場所です。クロスの時とは違う動き方をします。
フォアハンドでダウンザラインを打った後は、ベースラインのセンターよりも左側へ移動します。
バックハンドで打った後は、センターよりも右側へ動きます。
この図をもう一度見てください。
相手がショットを打つ場所を考えれば、次に動くべき場所がわかります。コート上で相手の対角線上になるが次に移動するべき場所です。
相手コートのセンターへボールを打った場合は、次のボールをセンターで構えます。
フットワークの効率化③クロスラリーが多い理由
プロの試合を見ると、クロスコートの打ち合いが多くみられます。クロスコートへ打った方がミスが減るというのもありますが、ここまでのフットワークのレッスンを振り返れば他にも理由があるのがわかりますね。
クロスコートへ打てば、ダウンザラインへ打った場合よりも、次のポジションまでの距離が短くなるのです。なので、ダウンザラインへ打つ場合はトップスピンのループボールを使って時間を稼ぐことが多いです。ダウンザラインはリスクの高いショットになります。
▼参考動画:フェデラーとジョコビッチのラリー
https://youtu.be/zBpZgQZOd_E
2人のポジションに注目してください。相手の打つ場所によってポジションを変えています。クロスのボールを中心にラリーを組み立てているのも分かります。
フットワークの効率化④ ストロークのポジションのまとめ (4:15から)
ベースラインでストロークを打った後に移動する場所は、
フォアハンドでクロスコート → センターより右側
バックハンドでクロスコート → センターより左側
フォアハンドでダウンザライン → センターより左側
バックハンドでダウンザライン → センターより右側
相手コートの真ん中 → センター
です。
フットワークの効率化⑤ボレー
ネット前に来ると、ベースラインとは状況が変わります。ベースラインではクロスへのショットを警戒していましたが、ネット前ではダウンザラインのボールを警戒します。
相手がバックハンドでパッシングショットを打つときはネットの右側、相手がフォアハンドを打つときは左側に立ちます。
相手がクロスコートへ打った場合は時間が増えるので追いつくことができます。時間に余裕ができるので、前に踏み込んで打つこともできます。
相手コートのセンターへ打った場合は、ネット前の真ん中で構えます。左右どちら側へ打たれても、対応しやすくなります。真ん中へボレーを打つと相手は角度をつけて返すことができないので、パッシングされにくくなります。
ネット前でも、自分の打ったショットの角度によって立ち位置を調節してください。ワイドへ打ったら、より外側で構えましょう。
ネットに近づきすぎるとロブを打たれる可能性があので、サービスラインとネットの中間くらいに立ちましょう。
まとめ
今回のレッスンのポイントは、相手が打つ位置によって自分のポジションを変えることでした。
ストロークの場合、ショットを打った後に移動する場所は、
ボレーでは、相手のダウンザラインへのパッシングを警戒してポジションを変える。
ラリーのテンポが速くなると、反応がいいだけではボールに追いつくのが難しくなります。正しいポジションで構えて、次のボールに備えることが大切になります。
これらのポイントを試合で意識すれば、より短い移動距離で打点に入ることができます。反応もよくなり、フットワークの効率も上がるので体力の温存にもなります。